ノーベル化学宏業
生産対応領域の拡大へ協力企業との
連携強化、併せて自社開発も強化へ
多品種小ロットに特化した化粧品OEM/ODMのノーベル化学宏業(本社工場=大阪)は、生産協力工場との連携で、対応領域を拡大し、新たな事業モデルを構築していく。2024年8月に「OEM企画営業部」を新たに立ち上げ、顧客の希望・要望に合った工場のコーディネートや、協力工場の生産設備の強みを活かした営業を開始している。
勝見篤嗣社長は「顧客ニーズの多様化が進み、小ロット生産に対応する同業者も増えて競争環境も変化してきている」と話し、協力工場で新たに生産できる品目やロット数を広げていく計画だ。
同社は、少量多品種に特化した自社工場設備で、スキンケア製品を中心に生産を行っている。
研究開発では、品質・機能訴求でノンケミカル処方や特許取得原料や自社オリジナル原料を用いた処方を得意とし、顧客からの難しい要望に対して「まずは取り組んでみる」姿勢で試作し、期待を超えるサービスを提供することで、顧客との信頼関係を築いている。最近ではエクソソーム・ヒト幹細胞培養液などトレンド原料を活かした処方開発にも力を入れている。機能性や品質へのこだわりが強い案件に対応することが多く、サロン系や美容クリニック・ドクターズ系の製品開発実績が豊富だ。
近年はHPなどを通じて新規参入企業からの相談や問い合わせも増えていたが、自社工場ではやむなく断ることも少なくなかった。
新たに協力工場と連携を図ることで、これまで難しかった品目や生産ロットにも対応できる体制を整え、顧客の信頼獲得を目指す。併せて、自社開発処方のバリエーションも増やしていく考えで、「当社と商品づくりをしたいという顧客との関係を大事にしていきたい」(勝見社長)という。